鉄筋コンクリートから
和風建築の世界に
私が横浜の建築事務所に就職した時は丁度日本がバブルの時期で、公共事業の仕事が沢山ありました。
当時の公共の建物のほとんどが鉄筋コンクリートで作られていました。私も様々な建物を作っていましたが、そんな日々の中で「和風建築ってなんだろう?」とふと考える事が多くなっていきました。
私達は日本という国に建物を建てて生活をしています。
建物を建てる場所である日本の文化を知らなければ、本当の意味での「日本の家」を建てられるはずもないです。
例え構造が和風ではない鉄筋コンクリートの建物だとしても、日本の「和」という文化を知らなければ建物を建てられるはずがない……いや、建ててはいけないのではないか?と思うようになっていきました。
この考えに至った私は「和」について学び、日本という土地に建てるにふさわしい家を作ろうと思い、和風建築に力を入れている降幡建築設計事務所に入社しました。
こうして私は和風建築の世界に入り、「和を極めたい!」「日本だからこその建築をしたい!」という気持ちを元 に日々勉強をしていきました。
お茶の道が和風建築への道
私が和風建築を建てる際に必要な「日本の文化」を知る為に学んだ事は「茶道」についてです。
なぜ私が茶道を学ぼうとしたのかと言うと、元々和風建築において茶道と建築が密接な関係にあったからです。
例えば、日本家屋では「敷地に入る為の門から玄関を通り上り口に到着する」までの動線において、全てにお茶の作法がありそれに基づいて建物も設計されています。
そんな建築と密接な関係にあるお茶を知っているからこそ
「誤魔化しではない本物、本格的な和の建築」が
私達には作ることが出来るのです。
そんな私達が作る建物では、内装にアルミ板を使った
個性的な物はありません。材料も日本伝統の土壁や漆喰を使います。
なぜそこまで日本の文化にこだわるのかというと、
私達が作る家は「和風建築」ではなく「和の建築」だからです。
合理性の中の美しさ
古民家では構造の形がはっきり分かるものが多いです。
柱や梁の位置によって間取りもある程度決まっていたり、合理性が非常に高いのです。
その合理性により、家の中心には太い梁があったり大黒柱のような太い柱がありとても頑丈になります。
さらに、その太い梁や柱が生み出す「美しさ」が古民家の最大の魅力になるのです。
これからの日本を生きていく若い世代にこそ、
「木造建築ならではの構造の力強さ、風合いの良さ」や「和の建築の特徴である構造の美しさ」なども知っていってほしいです。
50年後も100年後も
受け継がれていく和の美しさ
今後は10年や20年ではなく、50年、100年以上
住み続けられる家を提供していきます。
そしてその家に新しく生まれてくる子供の世代、さらにその先の子供の世代まで「和の美しさ」が詰まった家が受け継がれていく…
そうやってずっと先まで続いていく和の家を、これからも沢山作っていきたいですね。
代表プロフィール
名前 | 川辺 昌弘 Masahiro Kawabe |
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生年月日 | 昭和33年05月29日 |
趣味 | お茶・料理 「和食全般、パスタなど」 |
休日の過ごし方 | 子供とテニス |
宝物 | 家族 |